創業は1916年（大正5年）、竹田家は代々医者の家系であったが、創業者の竹田珍珠は、当時治療代として納められ蔵に積み上げられていた米で日本酒を製造することを考え付いた。
　しかし、酒造りを始めるにあったって、何の問題もなかった訳ではなく。創業者の珍珠と二代目の典治が二代にわたって頭を悩ませたのが、酒の命である水の問題でした。

　当社の敷地内は鉄分を多く含む丘の合間にあり、敷地内のどこを掘っても鉄分を含んだ水しか湧き出てきませんでした。
　 しかし、近くの鬱蒼とした木立に囲まれた静寂の中にある源流で、渇水時でも絶えることのない豊富な軟水の湧き水をポンプで蔵まで汲み出し、使用することに成功しました。
　数十年と地層の中で浄化され自然の恩恵をうけた優しく清らかな水を原料に、ふんわりと柔らかでありながら力強い「亀萬の酒」を醸し続けています。